こんにちは。九鬼家のダッシュ!!です。

およそ一ヶ月以上、記事の投稿をサボってしまいました。
すみません。。。

この間に、兄である九鬼靖太は、4月から大阪経済大学の教員として着任しました。
同時に陸上競技部の指導にも携わっております。

チームはいよいよ関西インカレに向かって、準備をしているところです。
思い返せば、10年前に自分も選手として関西インカレの2部の試合に出ていました。

「どうすれば1部に上がれるのか?」という議論をチームで活発にしていたことを、今の学生を見ながら懐かしく思っております。

さて、今日のブログのタイトルは「目標タイムに対するモデルタイム」です。
自分の目標とする100mの記録に対して、30m、60mの通過タイムがどの程度必要なのか、ということについて考えたいと思います。

参考にする論文は、
「宮代賢治, 山元康平, 内藤景, 谷川 聡, 西嶋尚彦. (2013). 男子100m 走における身長別モデルステップ変数. スプリント研究, 22, 57-76.」です。

男子スプリンター122名の試合の動画から、30m、60m、などの通過タイム(+歩数)を測定し、数理処理をしてそれぞれの100mタイムに求められる通過タイムを算出しています。

タイム表


上の図は、当該論文を基にして作成した表です。

新しく学生を指導するにあたって、この論文の重要性を感じました。
陸上競技を通して学生指導をする場合、「目標設定」とそれに対する「自己分析」を具体的に設定できる点が、陸上競技の長所だと考えています。

大阪経済大学には、10.8台と10.9台の学生がいて、彼らが今後10.60や10.50を目指す場合には、スタートの練習や加速走でおよそどれだけのタイムで走らないといけないのか?というのが具体的な数値として把握できます。
そうすると、それに対して自分のタイムがどうなっていて、そのギャップを埋めるための具体的なトレーニングを考えるという段階的なステップが踏めるかと思います。

もちろん、試合に向けてのテーパリングや風向きもあるので、必ずしもこの数値を練習で出す必要があるわけではないのは十分承知しています。
加えて、複合的な相互関係で成り立つパフォーマンスが、このような要素還元的なアプローチだけで達成できるわけではありません。

それでも、
「自分の目標タイムは〇〇
〇〇で、論文によるとスタートを〇〇〇〇秒短縮する必要があった。その具体的なアプローチとして〜」
みたいなことを就職活動の面接や卒業後に話せるようになれば、素晴らしいなと感じる今日この頃です。

試行錯誤は続きます。。。

九鬼