九鬼家のダッシュ!!🏃‍♂️🏃‍♂️

2019年05月

こんにちは。九鬼家のダッシュ!!です。

前回のブログでは、それぞれのタイプごとにピッチとストライドの向上がパフォーマンス向上に寄与する可能性を書きました↓↓

http://kukikenodash.blog.jp/archives/79020640.html

今日のブログでは、前回の続きとして。
リレー練習を行うことで、ピッチの改善につながる可能性について考えていきたいと思います。

さて、今回の話で活用する論文はこれです。
【伊藤浩志, & 村木征人. (2005). スプリント走における主観的努力度の違いが疾走速度, ピッチ・ストライド, 下肢動作に及ぼす影響. スポーツ方法学研究, 18 61-73】

ちなみに、ラストオーサーの村木先生は、筑波大学の名誉教授でいらして。
筑波大学の歴代のレジェンドジャンパーを育てられた名伯楽の先生です。

この論文では、主に全力疾走と最大下努力度(60%, 70%, 80%, 90%)での疾走を比較し、
疾走速度・ピッチ・ストライドにどのような違いが見られるのか?ということを検討しました。

スクリーンショット 2019-05-08 10.25.02

主な結果は、以上の通りです。

主観的努力度を高めていくと、疾走速度は高まります。
これはもちろん、そうでしょう。

しかし、ピッチとストライドを見てみると興味深く。
ピッチは、疾走速度と同様に高まりますが、
ストライドは変化せず、最大努力(全力疾走)に近づくとむしろわずかに低下します。

*詳細は本文を参照下さい。実際には、全力に対してどのような違いがあるか、という観点で論が進められています。

前もって。
以下の話は個人的な考えであって、本当にそうなの?ということは確証がありません。

さて、上記の結果を踏まえて、リレーの練習に移ります。

リレーの練習では、良くも悪くも「全力」でのスプリントが求められます。
特に、バトンの渡し手には
「バトンの受け手を追い越すように」
などという声かけがされます。

そうでなくても、バトンを渡すためにはバトンゾーンの入り口前から再度加速させるようにして(実際には速度は変わらないだろうが)、
可能な限りの「最大努力」で走ろうとすることが予想されます。

そうすると、リレーの練習では普段よりも厳密にはわずかながら高い努力度で走っている可能性が考えられ、
それに応じて高いピッチで走っていると考えられます。

これをピッチ型の選手に当てはめると、
リレーの練習で、高いピッチでの疾走を繰り返すことで、パフォーマンス向上に寄与できる(可能性がある)と考えられます。

このトレーニング効果を検証することは難しいと思われますが、
リレーに取り組んでパフォーマンスを高める選手、
リレーに取り組んで逆に調子を崩す選手、
がそれぞれいることを考えると、遠からずなのではないかと思います。


九鬼



こんにちは。九鬼家のダッシュ!!です。

前回のブログのタイトルは「目標タイムに対する歩数」でした。
http://kukikenodash.blog.jp/archives/79001511.html

今日のブログでは、走りのタイプを分けて考えることについてお話したいと思います。

参考にする論文は、
内藤景・苅山靖・宮代賢治・山元康平・尾縣貢・谷川聡 (2013) 短距離走競技者のステップタイプに応じた100mレース中の加速局面の疾走動態.体育学研究,58(2): 523-538.
です。

研究室の先輩が発表された論文で、実際のスプリント指導の際に非常に役立つ内容になっています。

この研究では、100m選手を30m-60mの区間におけるピッチとストライドを使って、
「ピッチ型」と「ストライド型」に
統計的に分類しています。

よく現場レベルでも、
「この選手はピッチ型だな」とか「あいつはストライド型だ」
みたいな話がある、、、かと思います。

実際にコーチングをするときにも、まず僕が見るのはその選手がピッチ型なのかストライド型なのか、ということです。

その論文の中では、選手を分類して
それぞれのグループの中で上位群と下位群を比較して、ピッチ型とストライド型のそれぞれの中で、速い人と遅い人の違いを検討しています。

スクリーンショット 2019-05-01 18.04.56

その結果。
ピッチ型では、速い人は遅い人よりもピッチに優れており、
ストライド型では、速い人は遅い人よりもストライドに優れていました。

このように、選手をタイプごとに分類すると、速い人と遅い人の差がそれぞれのタイプごとに異なることがわかり、トレーニングに活かせることと思います。

具体的に。
大阪経済大学で関西インカレに出場する選手は2名ともピッチ型(私の主観によると)です。

そうすると、短期的な視点ですると、ピッチを高めるトレーニングを重点的にすることで、短期的なパフォーマンスの改善が期待できるのではないかと推測できます。

その推測に基づいて、主にピッチを高めるトレーニングをインカレまでに行いました。

では、どのようなトレーニングが有効なのか?というのはそれぞれで千差万別だと思いますが。
我々のチームでは、リレーの練習を中心にして、インカレまでのトレーニングを組み立てました。

次回は、なぜリレーの練習でピッチの改善が考えられるのか?という個人的な私見を述べたいと思います。


九鬼

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