2019年01月25日

2019年01月25日

スプリントの技術ver.3

こんにちは。九鬼家のダッシュ!!です。

昨日の記事をまだご覧になられていない方はぜひお読みください↓↓

http://kukikenodash.blog.jp/archives/78193390.html

前回のブログでは、早いタイミングで脚をスイングするために。
足が地面から離れる、離地時の膝関節に注目しました。

今回のブログでは、骨盤に着目します。

前々回のブログの内容です。
下の図のように、速い選手は離地の前に股関節を屈曲させる力を発揮して、
脚を前方にスイングさせるように力を出しています。
スライド7
「離地の最後まで地面をキックしない(押さない)」
というのが、スプリントにとって重要な技術と言えます。

では、それをどのように達成するのか。

二つ目の方略として、骨盤に注目します。

下の図のように、離地の時に骨盤が過度に前傾すると
相対的に太もものセグメントが時計回りに回ります。

スライド9
これは、脚をスイングするための力の方向(反時計回り)とは逆になります。
離地時の骨盤の前傾が、脚の前方へのスイングを遅らせる可能性があるということです。

そのため、離地の際には骨盤の前傾を抑制することで、
キックとスイングの切り替えを早めて、
素早くスイングを開始することが可能になると考えられます。


さて。
これまでに、膝関節と骨盤の二つの観点から、
離地時にキックとスイングの切り替えについて説明してきました。

スプリントの技術として、
「最後まで地面をキックしない」
「離地時に膝関節が伸びきらない(強い力で伸ばそうとしない)」
「離地時に骨盤が過度に前傾するのを防ぐ」
ということが言えます。

しかし、留意してほしいことがあります。
それは、速く走るためには「地面に大きな力を加える」必要があるということです。

上記のスプリントの技術は、
あくまで「地面に大きな力を加えられる」ことを前提として、
あるいは「地面に大きな力を加えられる」ために、
達成するべき技術だと考えています。

そのためには。
技術トレーニングだけでは不十分で、筋力トレーニングが必要不可欠です。
その点については、また別の機会にお話させてください。

次回のブログでは、実際に上記の技術を達成するための、
トレーニングの例をいくつか上げていきたいと思います。

お楽しみに🙇‍♂️🙇‍♂️


p.s. 昨日には、本ブログ最多となる1228人の訪問(UU)と2621回のページビュー(PV)をいただきました。ありがとうございました。🙇‍♂️🙇‍♂️


kuki_seita at 18:08|PermalinkComments(3)

スプリントの技術ver.2

こんにちは。九鬼家のダッシュ!!です。

昨日の記事をまだご覧になられていない方はぜひお読みください↓↓

http://kukikenodash.blog.jp/archives/78186134.html

さて。
前回のブログでは、下の図のように、足が地面から離れる前に
すでに股関節は脚をスイングするような力を出している。
と言うお話をしました。
スライド7
この、いわゆる「脚が後ろに残る」や「脚が後ろに流れる」といった特徴の選手に
どのような戦略でトレーニングをすべきなのか?

今日はその点についてお話したいと思います。

以前のブログでも取り上げたように、
股関節が屈曲すると太ももの棒(セグメント)が反時計回りに回転します。

つまり、脚を早く前にスイングするためには
太もものセグメントを大きな力で反時計回りに回転させることが重要と言えます。

その観点からすると。
下の図の通り、離地の直前に膝が伸びると、相対的に太もものセグメントが時計回りに回転するような力が働きます。
スライド8
すなわち、
離地の直前に、強く膝を伸展させるように動くと、股関節での屈曲と逆方向の力が加わり
結果的に、脚が前にスイングされるのが遅れるという現象に繋がると予想できます。

この
「離地前に膝関節の伸展を積極的に行わない」ことが、
脚の切り返し(シザース)を行うための、一つの方略だと考えられます。

この技術は、陸上競技の短距離選手だけではなく。
サッカーやラグビーの球技系選手にも当てはまると思います。

「じゃあ、どうすればいいねん!」と思われた方。
この後のブログで具体的なトレーニングについてもご紹介したいと思います。💪💪


ちなみに、
この技術は、1991年の東京世界陸上でのバイオメカニクス(生体力学)班による研究結果によって注目を集めました。

それ以前は、
地面を離れる直前は、「股関節、膝関節、足関節の三関節を強く伸展させる」と指導されていました。
そして、離地の姿勢は、
「つま先から頭までが一直線上にある」
のが理想的な姿勢だと言われていました。

その常識を打ち破ったのが、当時のバイオメカニクス研究班の先生方の出された研究論文や報告書でした。
【伊藤章. (1994). 世界一流スプリンターの技術分析. 世界一流陸上競技者の技術-第 3 回世界陸上競技選手権大会バイオメカニクス研究班報告書, 31-49.】(複数あるうちの一つです)


今回のブログでは、離地直前の膝に注目しました。
そして、明日のブログでは、もう一つの方略。
特に骨盤に注目して、お話をしたいと思います。

お楽しみに🙇‍♂️🙇‍♂️


kuki_seita at 10:48|PermalinkComments(0)